必須の中国語入力能力(NO.59)
広東省梅州市で、警察署長2人がパソコンを使えなかったために職を解かれたことが伝えられちょっとした話題になっています。同市警察では2008年初頭から、職員全員がパソコンを使えることを目標に、運動を進めていますが、その一環として警察官や幹部を対象にパソコンの技能審査を実施しています。不合格者は自費による講習への参加を求められ、管理職の場合、文字入力、電子メールの送信、インターネットでの検索など決して難しくない「追試」に2回合格できなければ解職されるということです。
恐らくこの2人の署長さんは、中国語入力がマスターできなかったのではないでしょうか。中国語の入力方法は、大別して「発音」によるものと「字形」によるものの二つの方法があります。発音による入力方法の代表格は、拼音 (Pin-Yin:ピンイン)です。漢字の中国語発音をローマ字風に入力して,それを漢字に変換する方法で,日本語のローマ字入力かな漢字変換と似た方式です。入力するためには,中国語の発音表記が分かっている必要があります。
中国の漢字は、日本と異なり1字の読みは一つだけです。(例外として複数の読みがある「多音字」がありますが、100字程度です。)同音異字は相当にあり、候補文字から選ぶ作業が大変という難点があります。もっとも、これも日本語入力同様に学習機能や先行入力機能、Webでの使用頻度の高い文字優先機能等々の工夫が重ねられています。
「字形」によるものでは、「五筆」と呼ばれる入力方式が一般的です。五筆はすべての漢字を最初の筆画によって五種類に分類し、さらに偏や旁(つくり)などの「字根」に分け、それぞれに対応するキーボート文字で入力する方法です。打鍵数がピンイン式に比べ少なく(最大4打鍵/字)、ディスプレイを見なくてもスイスイ入力できますので、慣れると分速百字くらいは軽く打て、中には2百字以上という強者も珍しくありません。五筆は漢字を筆順通り書けることが前提ですので、漢字の仕組みを理解していないと入力できません。
その他にも様々な入力方法がありますが、それは繁体字(台湾で使用)に多く、簡体字はピンインと五筆が主流で、どの中国携帯電話端末にも採用されていますので、若い人は、PCのキーボード配列になれますと直ぐに入力速度も向上します。 太公網のBPO部隊は、日本語入力は日本語を理解したスタッフが担当していますので、敢えてローマ字かな漢字変換を採用しています。打鍵速度は2万弱~2万5千打鍵/時程度です。コールセンター部門(中国語対応)も、CRM活用面からデータ蓄積が重視されますので、正確性確保、ダイレクト入力励行による後処理時間削減の観点から、タイピングは必須の技能です。2ヶ月の試用期間中に8千打鍵/字以上入力できなければ解雇となります。厳しいのは署長さんだけではないのです。 |